メモリーや補助を行う機能が備わった電卓の使用を電験では許されています。
(電験で使える電卓についてはこちら→電験で使用する電卓はこだわれ!)
普段、電卓を使う際いには、特に意識しなくても計算を行う分には問題はありません。
電験の計算問題でもメモリーや補助機能を使わなくても解くことは出来ます。
しかし、この様な計算を助けるための機能を使えばより早く、確実に計算問題を解く事が可能です。
数秒、数秒を稼いで見直しの時間を増やせば、見落としをなくせるかも知れません。
是非、使える様になりましょう。
便利な機能から順番に1つ1つ、紹介します。
◼️√キー
ルートキーと言います。
ルートは中学生で習いますので、馴染み深いものだと思います。
当然、機能は、平方根を求める為に使用します。
名称:ルートキー
機能:平方根を求める
ベクトルを用いた力率計算なの際に利用します。
+、ー、×、÷に次いで使うキーです。
◼️GTキー
グランドトータルキーと言います。
(GT)と印字されたキーです。
名称:グランドトータルキー
機能:電卓に記憶させた数値を合計する
【使用例】
100+200(A)
200+300(B)
上記、(A)+(B)をしたい
※答え:800
○GT不使用パターン
入力操作 | 表示画面 |
100+200= | 300 |
200+300= | 500 |
300+500= | 800 |
○GT使用パターン
入力操作 | 表示画面 |
100+200= | 300 |
200+300= | 500 |
GT | 800 |
300+500=800の計算を打たなくても、GTキーのみで行う事が出来ました。
さらに300と500をメモしていたなら、その時間も短縮されています。
些細な時間短縮ですが、試験時間の有効に利用する為に覚えましょう。
ちなみにGTの機能が使えるときは、液晶に小さく「GT」と表記されます。
◼️→キー
シフトキーと言います。
名称:シフトキー
機能:数字を1文字削除する
30,000と入力したいのに謝って、300,000と入力してしまった!という場合に、”0″を1文字削除できるのです。
入力操作 | 表示画面 |
300,000 | |
→ | 30,000 |
焦って電卓を叩いているときは、入力ミスを行いがちです。
全ての数値を削除して打ち直すより、時間を短くする事が出来ます。
◼️+⇄ーキー
サインチェンジキーと言います。
名称:サインチェンジキー
機能:数字の頭の+、ーを入れ替える。
入力操作 | 表示画面 |
100 | |
+⇄ | -100 |
+⇄ | 100 |
◼️M+=キー、M-=キー
Mプラスイコールキー、Mマイナスイコールキーと言います。
名称:Mプラスイコールキー、Mマイナスイコールキー
機能:計算結果の数字の頭に+、ーを入れる
◼️RM/CMキー
リコールメモリー/クリアメモリーキーと言います。
名称:リコールメモリー/クリアメモリーキー
機能:記憶された数値を合計して表示する、もう1度押すと記憶された数値を消去する
先に紹介したMプラスイコールキー、Mマイナスイコールキーで記憶した数値を合計して表示します。
Mプラスイコールキー、Mマイナスイコールキーの機能が使えるときは、
写真のように画面に”M”の表示がされています。
では、使用例です。
【使用例】
5×4+6÷3-4÷2を計算したい
※答え:20
入力操作 | 表示画面 |
5×4M+= | 20 |
6÷3M+= | 2 |
4÷2M-= | 2 |
RM/CM | 20 |
◼️+20Fスイッチ
小数点スイッチと言います。
名称:小数点スイッチ
機能:計算後に小数点以下の数字の数を指定する
”F”は、小数点以下を表示できるだけ表示します。
”0”は、小数点以下を表示しません。
”2”は、小数点以下2桁まで表示します。
”+”は、計算後の数字の小数点を自動的に以下2桁とするのですが、これは使った事がありませんね。
間違ってスイッチを入れてしまい。
小数点以下の数値が変だ!なんてときは、F以外になってないか見てみましょう、
【Fスイッチ利用例】
入力操作 | 表示画面 |
1÷3 | 0.3333333… |
【0スイッチ利用例】
入力操作 | 表示画面 |
1÷3 | 0 |
【2スイッチ利用例】
入力操作 | 表示画面 |
1÷3 | 0.33 |
◼️5/4○スイッチ
四捨五入スイッチと言います。
名称:四捨五入スイッチ
機能:四捨五入を行う※小数点スイッチで、小数点以下を指定した時のみ
当然、四捨五入を行うスイッチです。
”5/4″を選択中に四捨五入を行います。
”○”は、四捨五入しないスイッチです。
このスイッチは、小数点スイッチで、小数点以下を指定した時のみ使用できます。
つまり、小数点スイッチで”F”を選択中は使えません。
【四捨五入スイッチ5/4で、小数点スイッチ”2”のき】
入力操作 | 表示画面 |
1÷6 | 0.17 |
【四捨五入スイッチ5/4で、小数点スイッチ”0”のき】
入力操作 | 表示画面 |
1÷6 | 0 |
【四捨五入スイッチ5/4で、小数点スイッチ”F”のき】
入力操作 | 表示画面 |
1÷6 | 0.166666… |
◼️CI/Cキー
入力訂正/クリアキーと言います。
名称:入力訂正/クリアキー
機能:記憶された数値は消去せずに、画面の数値のみを訂正する
GTキーやM+=などの、数値を記憶させるキーを使って計算を行なっている時に、数値を謝って入力しても、このキーを使えば、画面に表示された数字のみ消去することできます。
つまり、記憶された数値は消去されないということです。
2回押すと、記憶された数値も消去(オールクリア)できます。
◼️CAキー
オールクリアキーと言います。
名称:オールクリアキー
機能:記憶された数値も含めて数値を全て消去する/電源をオンする
最後になりましたが、オールクリアキーについて。
このキーは説明しなくても計算が終わったら無意識に押して全ての数値をクリアしていると思います。
電源オンもこのキーですが、これも無意識に行なっているのではないでしょうか。
記憶機能や補助機能は、覚えるのと使いこなすには練習が必要ですが、時間短縮には欠かせない機能です。
是非使いこなせるようになって、合格を獲得しましょう!